top of page

「削ることで、豊かになる 〜人間関係の話〜」


社会的な富

精神的な富

身体的な富

時間的な富


この世で得られるあらゆる富の中で、社会的な富ほど重要なものはないと思っている。


その土台にあるのは、良好な人間関係だ。


パートナーや家族、友人、同僚。そして日々すれ違うような人たちとの関係まで。


つながりが深く、信頼が積み重なっているほど、社会的な富は大きくなっていく。


大事なのは、この社会的な富が“他のすべての富を底上げする”という点だ。


たとえば、良好な人間関係を持つ人ほど幸福度や健康度が高いという研究もある。


安心できる場所がある人は、挑戦する力も戻ってくるし、疲れたときの回復も早い。


ただし、ここで勘違いしやすいのは「数」の話。


人が多ければいいわけじゃない。


本音で話せる人が一人いるかどうか。

自分を偽らずにいられる関係があるかどうか。


そこがすべてだと思う。


じゃあ自分はどうだったか。


正直、昔の自分は社会的な富が豊かだったとは言えない。


自分は、どちらかというと一匹狼だった。


いろんな人と満遍なく関わるというよりは、仲のいい人と深く関わるタイプだったと思う。

人と関わること自体は多かったけど、どこか距離のある関わり方もしていた。


空気を読んで周りに合わせたりはしない。

今、こうした方がいいと分かっていても、繕ってまで合わせることはしなかった。

それが良かったのかどうかは分からないけど、

少なくとも“自分を偽る関係”は増えなかった。

だからこそ信頼とか深い関係が築けたんだと思う。



美容師という仕事を続けていく中でも感じる。

お客様との関係も、スタッフとの関係も、表面的なやり取りだけでは続かない。

信頼は時間をかけてしか積み上がらないし、言いにくいことを言える関係のほうが、結局長く続く。


“いい人”でいようとすると関係は浅くなる。

“ちゃんと向き合う人”でいようとすると、関係は深くなる。


これは自分の中での感覚。


もちろん、全部がうまくいくわけじゃない。

距離ができる人もいるし、離れていく関係もある。


でも、その代わりに残る関係は、前よりずっと濃い。

結果として、社会的な富は減るどころか増えていた。


しかもそれは、精神的にも、身体的にも、時間の使い方にも影響してくる。

無理に人に合わせる時間が減って、自分に使える時間が増える。

気を遣いすぎて疲れることも減る。

何より、「ここに戻ってこれば大丈夫」と思える場所があると、日常のストレスの感じ方が変わる。


親しい友人が4人いると、それ以上友人を増やしても孤独感や抑うつ、ストレス、不安の軽減に実質的な大きな効果は見られなかった、という研究もある。


大切なのは「数」ではなく、深さ。

どれだけ多くの人と繋がっているかよりも、どれだけ本音でいられる関係があるかのほうが、ずっと重要だ。


そしてもうひとつ。


本当の豊かさとは、「誰と過ごすか」だけでなく、「誰と過ごさないか」を選べることでもある。

自分の人生からネガティブな人間関係を取り除くことは、ポジティブな人間関係を増やすことと同じくらい、いや、それ以上に大きな意味を持つ。


アメリカの映画監督、John Waters はこう言っている。


「私は豊かだ!金持ちという意味ではない。私生活でも仕事でも、嫌な奴たちと決して一緒にいないようにしているからだ。それはとても豊かなことだ。」と。


悪しき人間関係を断ち切ること。ろくでもない上司や環境から離れること。

それは怖さもあるけど、想像以上に人生をいい方向に変えてくれる。


ネガティブな人間関係は、インフルエンザのようなものだと思う。

かかっていないときは存在を忘れているのに、一度入り込まれると、生活のすべてを奪われていく。

だからこそ、そこから抜け出す方法を見つけることには価値がある。


人間関係を整えるだけで、幸福度は驚くほど変わる。

特別なことを増やさなくてもいい。

ただ、ちゃんと向き合える人とだけ、向き合う。

削ることで、豊かになることもある。



 
 
 

コメント


〒064-0820

北海道札幌市中央区大通西26丁目1−18円山アーク2階

011-212-1455

定休日:不定休
​9:00〜20:00

札幌美容室/​美容室ベア

bottom of page